きらびやかなネオンに、たくさんの人々で賑わうイメージがあるカジノは、大人のための娯楽施設としてさまざまな国で楽しまれています。
その利用を目的に観光へ訪れる人は多く、国内だけでなく海外からも人が集まります。
最近では日本でも誘致が検討されており、地域の活性化や一定の経済効果は大きな期待の一つです。

治安の悪化について

しかし一方で、気になるのが治安の悪化です。
大人の娯楽というイメージに、国内外を問わず多くの観光客が集まる場所であることから、治安が悪化するのではと気にする人も少なくありません。
そこで、多くの人が気にしている治安の悪化について詳細を見ていきます。
日本のカジノ法案は、これまで何度も廃案・審議見送りとなっていました。
これは反対派の意見が理由であり、その内の一つとして挙げられているのが治安の悪化です。
ギャンブルの場であることから、犯罪の発生や反社会的勢力の介入などが増えた場合、安心安全な街かと言われると、そのようなイメージは持ちづらいのが実情です。

青少年への影響も懸念される

また、周辺には種類を提供する飲食店や消費者金融、風俗店などのお店が立ち並ぶ可能性もあり、その場合は健全なイメージとはかけ離れてしまいます。
青少年への影響も懸念されることから、地域の安心安全を守るために政府でもさまざまな対策案が議論されています。
具体的には、営業時間を夜の22時までと限定することや、住宅街から離れたエリアへの設置などです。
これらにより、深夜に出歩く人の数を減らしたり、青少年への影響を少なくしたりすることを期待しています。
さらには国内居住者の入場制限を設けるなどして、犯罪の抑制や依存者への対策を目指しています。

韓国・マカオ・シンガポールの犯罪発生件数について

カジノは海外の各国でも運営されており、開設されたことで地域への懸念事項が増えたか否かの参考にすることができます。
分かりやすい指標として犯罪発生件数がよく取りあげられますが、一例として韓国・マカオ・シンガポールの犯罪発生件数について見てみると分かりやすいでしょう。
これらの国々の総犯罪件数の推移は、東京都が公開している『平成26年度IR(統合型リゾート)に関する調査業務委託報告書』によって確認できます。
これらを各国ごとに見ていくと分かりますが、韓国・マカオ・シンガポールにおいてはカジノができたことで犯罪件数が増加した結果は確認できません。
しかし、まったく治安に影響しないのかと言うと必ずしもそうではなく、外国人観光客が増えることやお金が絡む場所であることから、これらに関係したトラブルが発生する可能性は高まるでしょう。

海外においてもカジノが与える地域への影響は重要事項

ゆえに、海外での事例を参考にしながら、あらかじめできる対処を行っておくことが大切です。
海外においても、カジノが与える地域への影響は重要事項として考えられており、数多くの規制が設けられています。
そして、これらの努力により、地域の安全は守られているのが実情です。
政府が主導して必要な対策を行うことで、地域への影響はある程度抑えられることが分かります。

まとめ

以上のことからまとめると、カジノができたからと言って、必ずしも治安が悪化するわけではありません。
実際に、地域の安心安全が保たれている国々は数多くあります。
犯罪件数の推移を見ても、大きな変化が見られないことは明らかです。
しかし、何も対策を行わないでいては犯罪件数の高まりや地域への影響は避けられないでしょう。
国内外から人が集まることと、お金が絡むギャンブルの施設であることに違いはありません。
そのため、政府が主導してセキュリティ管理体制を整えたり、厳しい規制を設けたりすることが大切です。
海外の事例を参考にしながら適切な対策を行うことにより、犯罪の発生を事前に抑えやすくなります。